第410章

「分かってる。受け入れなかった時点で、その気がないってことよ。だから、もう何も言わないで」前田南の声色が厳しさを帯びる。「若さゆえの無知ってやつね。恩義を愛情だと勘違いして、後になって別物だって気づくの」

彼女は一呼吸置き、言葉を継いだ。「それに、私からあなたへの恩義なんてないわ。あなたには天性の才能があったし、私はたまたま山口耀に対抗する力を持っていた。だからついでに手を貸して、私のために稼いでもらっただけ。互いに貸し借りなしよ」

「貸し借りなし」という一言に、桂川翼の心は嵐のように激しくかき乱された。

「すみません、僕が踏み込みすぎました」

前田南の口調が、さらに鋭くなる。

「...

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